2008年05月01日

猫飼の悲しいサガ

近所の外猫にかわいい黒猫の双子ちゃんがいる。
薄汚れているが、憧れの黒猫。
そう、私は家猫以外の子達にも愛情を注いでいる。

いつもバッグにしのばせている
チーカマやささ身の燻製をあげようと、
その日も私はタバコ屋さんの自販機近くで
待機していた。

いらっしゃいました。
ハイハイ、あげますからガッツかないで。
あなた達は贅沢ですねー、などと言いながら
思わず顔がゆるむ。
近所でうわさの猫オバサンとは私のことだろうか。

そこにボロボロの服をきたおじちゃんがきた。
高架下をネジロにしているお方だった。

あまりにも日焼けしすぎていて
白目が異常に目立つ。
その視線は宙を泳いでいる。
すると彼は、ジュースの自販機横の
ゴミ箱から人が捨てたペットボトルを取り出し、
残った液体をゴクゴクのみ始めた。

猫達におやつをあげる私の手が止まった。
片や一文無しでゴミをあさる人間。
片や100円以上のものをいただく野良猫−。
おじちゃんは、このおやつさえ食べれない。

彼は私達を一瞥し、
その場を立ち去った。








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posted by 小林ジオン at 22:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月14日

できないけど、何?

電車での椅子ゲームは実に楽しい。
この人、ここで降りる、降りてよね。
次の駅までその人の頭部に念を送り続ける。
アタリ。
どっかと大きいお尻を狭い隙間にねじ込んだ時、
私は左隣で社外秘の資料を広げている兄さんに
目をやった。
忙しく口が動き、指先で書類をコツコツと叩く。
ウザイ。
携帯で何やら先輩の指示を仰いでいる様子なのだが、
別に今じゃなくても良いだろう?
というようなくだらない相談事だった。
声もデカイ。
どうやら人目も常識も気にならないらしい。

コツコツ。
やっと指先が止まったと思ったら、
おもむろに胸ポケットからボールペン取り出し
回し始めた。
ペン回しの惑星である。

私はこれができない。不器用だから。
相方はできる。器用だから。
その恨みもあってか、この社外秘の内容を盗み見して
どっかの掲示板に書き込もうか、と思った矢先、
開いたドアめがけて彼はバインダーを持ったまま突進。
なぜか私も突進。

駅のホームに降り立った私は、
自分の行動にあきれつつ、彼の姿を追った。
彼はかばんをプーラプラさせながら、
電話の相手と話していた。

私があの席に座って20分ほど
ずっと話していたわけだが、
まだ終わる気配がない。

ペン回しの異性人に注意ができなかった私は
スゴスゴと次の電車に乗り込んだ。










posted by 小林ジオン at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月10日

笑顔の行方

相方は笑顔より、すまし顔をしている時の方が
いい男。
そんな奴を一時、声を出すほど笑わせる、
という所業に私は取り組んだことがある。
冗談がお世辞でもうまくない私にとって至難の業だ。
頭の回転も遅いので、とっさに面白いネタで
会話を返すこともできない。
完敗だった。

身近な人が笑顔になるほど、幸せの濃度が上がる。

以前勤めていた会社で、私の座席の正面に
常にふくれっ面で黙々と仕事をこなす男性がいた。
当然だが、周囲の人とも溶け込んでいない。

気まぐれだったのか、同情心だったのか、
ある日、私は彼をランチに誘った。
その時の驚いた表情のあとの満面の笑み。
私の中に、暖かいものと嬉しさが溢れた。
笑顔は人を幸せにする武器である、
と気づいたのはその時だった。




posted by 小林ジオン at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月07日

戸締りはキチンとね

週末、忘れ物をとりに自宅へ立ち寄った時のこと。
自宅付近にわんさかと群がる警官たち。

「何事かい?」と、遠巻きに拝見していたのだが、
どうやら現行犯らしく
両脇をわしと捕まれたまま、
何か質問を受けてる様子の犯人(多分)。
茶色の薄汚いジャンパー
長髪が邪魔で肝心の顔が見えない。
若いな。長身だな。コソ泥かな。

興味を引いたのは、こんな近所で起こった事件の内容でなく、
警官ってヒマなんだな、と思ったぐらいのかけつけた人数。
数えたら11人も制服姿がいた。
空気からして大した事件でもないのに、11人も、
である。
そのほとんどは、私と同じく他人事のように
興味深げに鑑賞中だ。

そして自転車に乗った警官が二人あとから追加。

いつも思う。
違反キップを切られてばかりの私にとって
制服姿の警察官はびびるには十分なくらいな威圧感があるが、
自転車にまたがっている彼らは
なぜこんなにも間抜けに見えるんだろう。

町のお巡りさんにむかって大変失礼な言い草だが、
めくりあがったズボンの裾から見え隠れするスネ毛が
いっそう緊張感をなくしている。
しかも、急いできましたって感じではなく、
ゆっくり漕いで、
「ちょっと暇なんで、どんなもんかな」
と思ってきただけ、の勢いの無さである。

まあ、たいした事件ではないにしろ
お巡りさんには、
現場にかっこよくパトカーで乗りつけてほしいものである。




posted by 小林ジオン at 15:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月04日

今日は豪華に

またしても食ネタだが、
帰り道、夕飯の買出しのため
自宅近所のオリジンに立ち寄る。
昨日、左手の薬指を落とし、不自由な体となってしまったため。
その話は後日。

惣菜が処狭しと並んでいる店内には私を含めて3人。
いい年の私と、いい年のおっさんと
バンド系あんちゃん。

あんちゃんは、店に設置されたベンチに大股で座り、
貧乏ゆすりだかリズムを刻んでるんだか
わからない脚の動きで弁当が出てくるのを
無遠慮な視線を店員に送りながら待っている。
靴はサーカスのピエロのよう。

そして、立って待ってるおっさん。
わりと仕立ての良いスーツ
経年経っているビジネス鞄。
髪型は、その年にしては珍しくフサフサだ。
顔の造作は、おっさんと呼ぶにはやや抵抗がある
世間で言う2枚目俳優似。

そんな彼が、なぜ弁当を買う必要があるのか。
妄想欲をかきたてるキャラの登場である。

私が注文したのは幕の内なのに、
その内容の乏しさを補うのは
このおっさんの「バックボーン妄想ゲーム」。
私が電車内でよくやるアレだ。
おかずの追加はこれで良しとしよう。



posted by 小林ジオン at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月31日

雨がやんだ、で、今いきなり晴れてきた

花散らしの雨。
久しぶりにランチなどにいそいそと出かけた。

朝11時の時点で雨だったら「スペシャルランチ」。
そんな客寄せをする近所の割烹やで、その
お刺身、てんぷら(なんと海老2尾つき)、
茶碗蒸し、焼き魚なんかがついて1000円を食す。
お値打ちである。
太っ腹のそのお店は、常に常連客で賑わっているのだが、
そこの親父が無口で良い感じ。
刺身包丁を持つその姿に板前のオーラがでまくってる。

私に腹八分という言葉は似合わない。
そのあと、寒いときこそアイスをと思い、
セブンで購入。別腹も満腹狙いだ。
そぼふる雨の中、アイスの食感を楽しみながら
人気のない神社の桜を見上げた。
白く透き通る桜は冷たい雨にもマケズ、
まだ元気に咲いていた。




posted by 小林ジオン at 14:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月29日

懐かしい香りがする季節

桜満開。
体温と気温がランデブーして、惰眠をむさぼる午後。
遠くからヘリコプターのエンジン音が聞こえてくる。
この季節、少なくとも日本は春というイベント
振り回され、踊らされ、高揚させられるわけだが、
今の私にはとんと関係ない。
入学式も卒業式も転勤や転居も何度となく経験し、
今はすっかり巣作りが落ち着いているビーバーよろしくだ。
そんなぬくぬくとした脱力感が空中を漂っている中で、
春の空気が鼻腔を刺激し、
昔懐かしいあの頃へと思考をとばす。

高校卒業式当日、別に興味のない男子から
「最後のボタン、やるよ」
と言われ、とまどった。
爽やかな新緑をバックにしょって、
爽やかな笑顔とともに唐突に。

その場面が頭の中でくっきりと切り出され、
何か甘酸っぱいものが体を通り抜ける。
あの頃のあの時のような心臓バクバク。
これから先、出会うことは、ない。




posted by 小林ジオン at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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